骨壺の扱い [フェレット]
今、我が家のリビングには2つの小さな骨壺がある。フェレットのアルとエルのもの。
私の育った家では、最初に猫を、それ以降は主に鳥(文鳥や十姉妹やセキセイインコ)を飼っていた。
猫のチビは私が物心ついた頃にはすでに大人の猫になっていて、その頃の一般的な餌である猫まんま(みそ汁ぶっかけご飯系)を「私にとられて困った顔をしていた」と、ずいぶん大きくなって母から聞いた。その子はどこかで「猫いらず(ネズミ駆除剤)」を口にしたみたいで、庭の木の下で死んでいるのを家族で見つけた。そこにチビの墓ができた。十姉妹や文鳥やセキセイインコも、実家の庭に眠っている。
なぜ、アルとエルの骨を実家の庭に埋めないのか?
実家の母は「埋めてあげる」と言ったのに、私はアルの骨を土に返すのをためらった。たぶん、骨壺に入っているからだと思う。
アルは5年前に、エルは今年の1月に、どちらも八木山のペット霊園で荼毘にふした。霊園の人は、犬や猫より数段小さいフェレットの骨を、ちゃんと頭蓋骨が残るように焼いてくれ、それを旦那と二人で拾った。埋め込まれていたチップは金属だったアルのは焼け残ったが、最近のエルのものは多分プラスチックだったのか跡形がなかった。小さな犬歯はどちらも残っていた。
こうして骨壺に入れられた骨は、リビングの書棚に、まるでペット霊園の納骨スペースのような雰囲気で鎮座している。エルの49日までは線香と水を欠かさずあげるつもりだけれど、確実にわかっているのは、それはアルでもエルでもないということ。
外から帰ってきて「ただいま」と声をかける時や、写真を見ながら「もふもふちゃん、かわいいねぇ」とか言う時も、声をかけるのは骨壺ではなく、テレビのところに飾っている写真の方を向いている。たぶんこれは、自分の心にいるアルやエルへ向けての発言。
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